Frat boys フラタニティボーイズ

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“There are certain areas that I have started to avoid.  I can deal with crackheads, but some of these frat boys that come into town… They behave so badly.”
「(この界隈でも)一定のエリアは避けるようになりました。ヤク中なら適当にあしらえるけど、最近増えて来たfrat boysの中にはね…。本当に素行が悪い人たちがいるんですよ」

先週日曜のシアトルタイムスの記事。キャピトルヒル(ダウンタウンからちょっと丘を上ったところに位置する、ナイトクラブが多いパーティータウン。ゲイの町でもあり、昔からヒッピー的なカルチャーを持つ個性的なエリア)が最近、ジェントリフィケーションによって変わって来た、という記事で、この言葉は、先頃、このエリアで(「frat boys」らしい)ホモフォビアの下衆な2人連れの酔っぱらいに絡まれて暴行を受けたというトランスジェンダーの人のコメント。

で、ここで出てくる「frat boys 」とは何者であるか?
ウェブ版のオックスフォード・ディクショナリーにもエントリーがありました。

A young man who behaves in a boisterous or foolish manner considered typical of members of some college fraternities.
(馬鹿騒ぎや頭の悪い言動をする若い男性。典型的には、大学のフラタニティに属している者 )

『アーバン・ディクショナリー』にはもっと突っ込んだ表現があります。悪意に満ちた描写もいろいろあったけど、面白かったのはこの説明。
Usually large husky male human between the ages of 18 and believe it or not 30 who attends a college for reasons other than education but primaraly to keep his blood alcohol content high enough that a normal person could get drunk of his breath.
(通常、体格の良い人間の男で、18歳から、信じがたいかもしれないが30歳くらいまでの年齢に分布。教育を受ける目的ではなく、主に血中アルコール濃度を高めるためにだけ大学に通う。あまりにアルコール濃度が高いため、普通の人間は彼らの吐く息だけで酔っ払ってしまうほどである)。

Fraternities(フラタニティ)は、「友愛会」とか社交クラブとかの訳語がありますけど、アメリカの大学の風俗や制度の中でもガイジンにとっては一番よくわからないものの一つ。
その昔、故ジョン・ベルーシの『アニマル・ハウス』を見て、なんだか良くわからないけど楽しそうな団体だなあ、と思ったものだけど、実際はどうなのか。

ワシントン大学にもフラタニティやその女子版の「ソロリティ」がたくさんあって、大学正門の前から真っすぐ続いている17thストリートは、正門前から両側にフラタニティの「ハウス」がずらっと並んでいるので、「グリーク・ロウ」と呼ばれている。(フラタニティにはそれぞれギリシャ文字の名前がついているので、フラタニティに入っている人や同窓生同士はお互いを「Greek」と呼び合ったりしてるようです)。

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これはワシントン大正門前の、一番目立つフラタニティのハウス。

フラタニティに入ってる子たちは、こういうハウスで寝起きをともにして、四六時中一緒に行動していて、とても結束が固い。

ワシントン大学に通っているうちの息子は、以前、「フラタニティ・ボーイズ」はひと目で分かるアホウばっかりだ、と鼻の穴を広げていました。
なぜその人がフラタニティの人だと分かるのかと聞くと、だいたい着てるものと態度で分かるんだといいます。じゃあどういう服なのかと聞いても、白いシャツとかジーンズとか、あまり特徴がないのだけど、まあ大体「アバクロンビー&フィンチ」的な格好なのらしい。微妙な着こなしと漂わせている空気が均一的だってことなんでしょう。

そして、フラットボーイズは、息子に言わせると、「douchebagでarrogantでentitled」であるという。自分たちは特別だと思ってて、ほかの人への理解や想像力をまったく欠いていて、遊ぶことしか頭にない。というんですね。これはたぶん偏見も混じっているかと思いますが、ステレオタイプとしてはそういう学生たちであるらしい。

先週、オクラホマ大のフラタニティボーイズがバスの中で「うちのフラタニティにはニガーは絶対入れねんだぜ!奴らは木から吊るしてやるんだぜ!」といったような、おそらくそのフラタニティに伝わっていたんであろう、最低最悪の低能な人種差別に満ちたチャントをがなりたてているビデオがネットに出回って大炎上し、リーダー格の2人が退学処分になるという事件がありました。

これは全国ニュースになったけど、今週うちのワシントン大学でも、フラタニティの子が黒人の子に人種差別発言をして問題になってました。上の写真のライオンがいるハウスのSigma Alpha Epsilonで、オクラホマで問題を起こしたのと同じフラタニティです。

ほかの大学でもフラタニティの子たちがデートレイプやヘイジングで問題を起こしたり、なにかと最近話題になっています。

「フラットボーイズ」の大半はWASPの良い家庭の出身で、高校も私立校出身だったり、恵まれた境遇で育って来た子がほとんど。小さいときからSUVで私立校やサッカーやラクロスのクラブに送り迎えされて何不自由なく育って来て、自分たちがどれほど恵まれているかに気づいていない、という子たちが多く、親元を離れても群れて生活しているもんだから、高校生のメンテリティが抜けきっていない子が多いのじゃないかと思います。

一人ひとりは別に悪い子じゃないんだろうけど、同じような境遇で同じような志向の子と毎日つるんでいるうちに、18や19のワカモノだけに、俺様たちって特別だ感が染み付いてしまうのは容易に想像できる。
州立大はいろんな学生がいて、留学生も低所得の家庭の子もマイノリティーの子も多い。そういう違う世界から来た学生たちを理解しようともしたいとも、する必要があるとも思わず、口に出さないまでもグループ単位で優越意識を育ててしまうのは、むしろ当然なのだろうと思う。

フラタニティは、19世紀や20世紀初頭の、大学がまだ小さな選ばれた人のためのコミュニティだった時代にはうまく機能していたのだろうけれど、21世紀、あらゆる階層や文化の学生が集まるようになった大きな大学では、単にお金持ちの坊っちゃんたちが内向きになるのを助長するパーティークラブになってしまっていることも多いようです。

 

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Enterprise class エンタープライズ級

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IT系の広報ものには、よく「enterprise class」という単語が出てきます。

たとえばディスクなどの部品がenterprise classである、というのは、大企業の膨大なデータを捌くのにも安心の耐久性と敏捷性を持っている、という意味で、ソフトウェアの謳い文句であれば、企業に必要なセキュリティや拡張性を備えているということ。

Enterprise class =大企業でも安心の製品クラス。
Consumer class =一般消費者向けの製品。

という位置づけで、Enterprise classのものはConsumer class のものより性能が良く、お値段もそれなりに高い。

IT周辺では、「エンタープライズ級」「コンシューマー級」という訳語が定着しているようですが、それ以外の業界では、見たことないと思う。どうなんでしょう。

「エンタープライズ級」というのを目にするたびに、私の脳裏に浮かぶのは、

USS_Enterprise_(NCC-1701-A)

USSエンタープライズ。

 

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You Fill My Brain

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『ダウントン・アビー』にはまっています。NetflixでDVDを取り寄せて(ストリーミングにないので)、ちまちまと見続け、いまシーズン4の終盤にさしかかったところ。

日本ではNHKとスター・チャンネルが放映してるんですね。シーズン4始まったばかりなのか。

シーズン4の何話目だったか、ある男性がある女性に(誰だかいうだけでネタバレになるので)プロポーズをするシーンがありました。

「You fill my brain」

というのがそのセリフ。これ、日本語でなんて訳すのかなー。

「きみのことで頭がいっぱい」ではないですね、絶対ちがう。
「あたまがいっぱい」というのは、試験のことで頭がいっぱいでほかのことが考えられないとか、心配ごとで頭がいっぱいとか、ネガティブな使われ方が多いんじゃないでしょうか。
楽しいことである場合にも、旅行のことで頭がいっぱいとか、食べもののことで頭がいっぱいとか、とにかくインテリジェントな感じはしません。その考えに支配されていてほかのことができない状態ですよね。

You fill my brain というのはそうじゃないんです。

自律的に生きている健康な脳みその中を、その人の存在が快適な刺激や知的な好奇心で満たしてくれるという意味です。

あなたは私を退屈させない、という意味です。

『レイダース 失われたアーク』にも、ヒロインが何年ぶりかでやって来たインディアナ・ジョーンズに「あなたって本当に女を退屈させない人よね(ムカつくけど)」というセリフがありました。

まだぴったりの訳が見つからないんですが、なんて訳したら良いと思いますか?

脳みそを満たしてくれるような恋人を持てるのは、幸せなことですね。

 

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Deductible 自己負担金

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ご存知のように、アメリカでは通称「オバマケア」、Affordable Care Act が紆余曲折の末実施にこぎつけ、国民全員に健康保険加入が義務づけられるようになりました。

15年以上前、はじめてアメリカで生活を始めたときに驚愕したことのひとつが、アメリカには国民健康保険制度というものがないということでした。
すごく低所得の家庭には国や州から無料の医療が提供されるし、会社や官庁に所属していればそこの保険に加入できる(たいていは全額または一部、会社が支払ってくれる。最近は全額負担してくれる会社は激減して、加入者負担が増えてるみたいですが)けど、身分の不安定なパート従業員とかフリーランス自営業なんかには健康保険加入への道がとっても狭かった。

ので、わたくしも会社をやめてシアトルに来てからは4年間無保険でした。息子は幸い元夫の保険でカバーされていたので助かった。無駄に風邪など引かないように頑張りました。

オバマケアが始動したのは今年からなので、わたしも去年の暮れに登録して、今年1月から健康保険に加入してます。

しかし、保険料、高い。

ワシントン州ではプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ、と保険の種類が分かれててて、それぞれ、Copay(自己負担額)の割合とDeductibleととで月々の支払い額が違います。

わたしが加入しているのはDeductibleが2500ドルという「シルバー」プラン。

このDeductibleという考え方が、日本で育ったわたくしには、どうしても健康保険となじまない気がして仕方ない。
クルマの保険で日本でもおなじみの「免責」額なんですけど、やはり「免責額」という以外に訳語はないようです。

免責2500ドルの健康保険というのはどういうことかというと、年間の支払い合計が2500ドルになるまでの医療費は、すべて自腹で出す。ということ。
2500ドルを超えたところで、初めて保険会社がお金を出すようになる。
もっとも、保険に加入していると無保険で病院に行くよりは医療費が割引になったりするのですが(治療費400ドルのところが「グループ割引」として300ドルの請求で済んだりする。これもいったいどういう値段のつけかたになってるのか謎だらけ)。

あと、年に1度の健康診断も一応保険に含まれているので無料ということになっている。しかし、診断に含まれているのは決まったルーティン検査だけなんで、ちょっと気になるから心電図もとっておきましょうか?とかいわれても、その分自費で1000ドルとかになるかもしれないと思うと、ほいほいお願いしようという気にもならない。(アメリカの医療は極端に分業が進んでいるため、心電図はこのクリニック、マンモグラフィはこのクリニック、とそれぞれ専門の医院に行くのです)

免責1000ドル以下というプランもあるにはあるのだけど、そうすると今度は月々の保険料が500ドル近くなってしまう。家族7人とかじゃなくて、ひとり分ですよ。年間で6000ドル!

そんなには払えないっす。今でも保険料として年間3000ドルくらいを払った上に、さらに2500ドルを病院に支払わなければ保険の恩恵は受けられないという、なんだかふんだり蹴ったりな気がするシステム。しかも歯科と眼科は入ってないので、ご希望の方は別途お支払いください、ということになっている。死にそうな病気をしてやっとお世話になるという、日本でいったら使うかどうかわからない高額医療保険みたいなニュアンスの保険制度だなあと思います。

アメリカでは、ソーシャルセキュリティ制度ができた1930年代の大恐慌のときにも、リンドン・ジョンソン大統領の掲げた「グレート・ソサエティ」の構想にもたしか国民健康保険を作る計画が含まれてたけどどちらも頓挫したと聞いた気がします。(うろ覚え)。
いずれにしても、アメリカ人の連邦政府不信って根が深い。ユニバーサルな健康保険、つまり日本にあるような国民健保をというのは民主党の悲願だったはずなんですが、「市場原則を導入して健康保険を手に入れやすく」というオバマケアではなんだかやっぱり保険会社と医療機関がトクをしてるだけみたいな気がしてきた、1年後。

激動の1930年代にも1960年代にも実現しなかったことを今後実現させようなんて、革命でもなければ難しいんでしょうね。

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Dispensaries 大麻販売所

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シアトルの街なかのいたるところで見かける、緑の看板といえば?

答えは、スターバックス、ではなくて、「ディスペンサリー」の緑十字の看板です。

「dispensary」を『リーダーズ英和辞典』で引くと、

n. <病院などの>薬局、調剤室、<学校 工場などの>医務室、保健室、施薬所、施療院、<南部>酒類販売店

となってますが、シアトルの場合は「医療用マリファナ販売所」のこと。

シアトルのディスペンサリーには「ハーブハウス」とか「グリーン&ヘルス」とか、健康食品の店みたいな植物系の名前がつけられているものが多い。みんな申し合わせたように緑十字を看板にしてます。シアトル市内に少なくとも300軒はあるらしい。

Wikipedia では、
In Arizona, British Columbia, California, Colorado, Maine, Oregon, Michigan, New Jersey, Rhode Island, Ontario, Quebec, and Washington, medical cannabis is sold in specially designated stores called dispensaries or “compassion clubs”.
(アリゾナ、ブリティッシュ・コロンビア、カリフォルニア、コロラド、メイン、オレゴン、ミシガン、ニュージャージー、ロードアイランド、オンタリオ、ケベック、ワシントンでは、ディスペンサリーまたは「コンパッション・クラブ」と呼ばれる特定の店で医療用大麻が販売されている)
…と説明されてます。

こないだ別ブログでも「シアトルの大麻園芸」などについて書きましたが、ワシントン州では全米ではじめて2012年にレクリエーション用の大麻使用が合法になって、州のライセンスを受けた大麻小売店が今年(2014年)の7月から営業を開始したばかり。

ライセンスの数は自治体ごとに割り当て数が決まってて、シアトル市内では当初、抽選で21件だけが発行され、そのうち実際に営業を開始しているのは2014年11月現在まだたったの2軒だけ。

大麻小売店は学校や公園や図書館など子どもが出入りする施設の1000フィート(約305メートル)以内に作ってはいけないという規制があるため、大小合わせて公園が400以上もあるシアトルでは、ロケーション選びはかなり厳しい。

シアトルタイムスの記事によると、店舗を仮契約してライセンスの抽選に申し込んだあとで、近くに託児所がオープンしてしまったケースなんかもあるという。

レクリエーション用大麻小売店がまだそれだけで、品数もすごく少ない一方で、医療用大麻の「ディスペンサリー」はカフェの数より多いくらいで、ほとんど何の規制も受けてません。

これはレクリエーション用大麻の使用が合法になるずっと以前から医療用大麻のシステムがあったため。

ワシントン州の法律では、医師が発行する「この患者には医療用大麻が必要です」という証明(通称「グリーンカード」)を持っていれば、大麻草15本まで、または乾燥大麻24オンス(約680グラム)までを所持できることになってます。
(レクリエーション用は乾燥大麻28グラムまで、大麻草は所持不可)。

で、大麻草15本を自宅で栽培するかわりに、まとめて共同栽培してもらってますよという名目で、「ディスペンサリー」、またの名を「collective garden(共同農園)」が次々とオープンしてきたわけです。

私は中に入ったことはないですけど、「グリーンカード」所持者の友人によると、いろんな種類のマリファナ(コーヒーや紅茶などとおなじく、品種によって効き方も味も香りも違う)、マリファナ入り食品、飲料、濃縮オイルなどが売られてるそうです。

会員のための「共同農園」とはいうものの、ワシントン州の医師が発行した「グリーンカード」さえ持っていれば、州内のどこのディスペンサリーにでもひょっこり立ち寄って登録して、目の前に並んでる品物をなんでも買うことができるのが現行のシステム。

この「グリーンカード」だって、それを発行するのを専業としているらしい医師がいるくらいで(検索してみるとすぐに出てくる)、取得が難しいものではないようです。
州が許可している該当する症状や病気は、がん、HIV、てんかん、動脈硬化など重篤な病気のほか、「通常の医薬品や治療法では完治しない、吐き気や食欲不振などの症状を伴う病気」という項目もあって、かなり広く解釈できそうなのが伺える。

ワシントン州では医療用大麻に関する規制がほとんど存在しないので、医療用大麻の使用者がいったいどのくらいいるのか、ディスペンサリーが全部で何軒あるのか、どのくらいの市場規模なのかなどは、だれも把握していない。

実際のところ、医療用のディスペンサリーで売られている大麻製品の多くがレクリエーション用に使われているといってもあながち過言ではないようです。

出店場所も厳しく規制され、税金も徴収されるレクリエーション用小売店とは違い、医療用大麻ディスペンサリーでは特別税も消費税も払わずにすむ。だから、レクリエーション用の店よりずっと安く手に入る。

ワシントン州は「ディスペンサリーは違法」と明言してますし、シアトル市では10月末に、市内のディスペンサリーと栽培・製造業者330軒以上に「あなたたち違法ですよ」と通告し、来年7月までにライセンスを取得するか、事業規模を縮小するか、廃業するように求めたそうです。(KOMOの記事はこちら)

とはいっても、市がディスペンサリーに取得するように求めている医療用大麻小売のライセンスは、現時点ではまだ存在していません。

医療用とレクリエーションの2つのシステムが競合する混乱した市場を統合しようと、州議会にはいろいろな法案が提案されているものの、まだ何も決まらないまま。

来年1月の議会で何か決まるように市から州議会へ圧力がかかっているともいえます。

たしかにシアトル市内のディスペンサリーの増え方は目をみはるものがあって、うちの近所のあたりにもここ3年くらいでかなり目立って増えました。
これだけ「患者」がいるというのはすごい市場だと思うw

レクリエーション用の小売店をオープンするつもりだったのにライセンスの抽選にもれて、やむなくディスペンサリーにしたという店もあるようです。

来年の議会でこれがどのように整理されていくものか、興味しんしんです。
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Parentese ペアレンティーズ

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Seattle Timesで面白い記事を読みました。

『When speaking to infants, aim to quality over quantity (乳児への語りかけは、量より質で)』

Zero to Five: 70 Essential Parenting Tips Based on Science(ゼロ歳から5歳まで:科学にもとづく70の子育てヒント)』という書籍を最近出版したTracy Cutchlowさんのコラムなのだけど、興味深かったのはそこで紹介されていた、赤ちゃんへの語りかけの調査。

42世帯で、1ヶ月に1時間、2年半にわたって赤ちゃんへの語りかけを録音して分析したというこの調査でわかったのは、

● 貧しい家庭の親が1時間に600語しか語りかけていないのに対して、専門職の家庭の親は1時間に2100語も語りかけている。
● 子どもが4歳になるときにはこの差は積もり積もって、4年間で触れたことばの量は4500万語対1300万語になる。だから、4歳児からボキャブラリーを増やそうとプリスクールで急に教育を強化しても効果が上がらないわけだ!

…ということ。で、このコラムの著者、トレーシーさんは、その量だけじゃなくて質も問題なのだという。
ただベラベラ話し続けるのではなく、赤ちゃんにぴったりくっついて、顔を近づけて話すのが重要で、顔を見合わせてコミュニケートすることで、脳の神経が刺激されるから、この時期にこういったスキンシップを持つか持たないかがその後の子どもの言語能力を左右する、のだという。

そうして、「PARENTESE」で話すのも、子どもの発育にとってとっても重要、という。

「parentese(ペアレンティーズ)」という言葉は初めて見た。これは、「Whoose a prettyy baybeee?」のように、歌うように赤ちゃんに話しかける、あの話し方のこと。

「ペアレンティーズ」の抑揚で話しかけられると、それが外国語であっても、赤ちゃんの心拍数が上がり、普通の話し方よりもよく反応するんだそうだ。

「Parentese 」で検索してみたら、PBSのサイトにこんな記事もあった。
Speak Parentese, Not Baby Talk (ベイビー・トークでなくペアレンティーズで話そう)

この記事によると、母音を強調し、ピッチが高く、大げさな顔の表情もオマケにつけて、短くて簡単な言葉をくりかえすペアレンティーズは、赤ちゃんが意識を向けやすく、脳を「マッピング」して言葉を覚えるのにも役立つ、という。

「ベイビー・トーク」は意味のない擬音(「あばばばー」とかですかね)、ペアレンティーズはちゃんとした意味のある短いフレーズなんだと、この記事では述べてます。

母音を強調
歌うように抑揚をつける
ピッチを高く
表情も大げさに
短いことばを繰り返す

がペアレンティーズ、ということのよう。これは万国共通なのかもしれないけれど、日本語よりも英語のほうがずっと抑揚を強調して歌うようにしゃべりやすい。

ていうか。アメリカに来た当初、見ず知らずの(たとえばスーパーマーケットとかで出会った)おばちゃんたちが、まだ小さかったうちの息子に話しかけるときに、急に異常なほどテンションが上がってバカみたいになるのでかなり驚き、また不安になった。
「Heeeeloooo little booooy! Who iz tha good boy? Is that you! Yeees it is! It’s yoooooU!」
みたいな。
これは犬に話しかけるときも同じで、道端で出会った犬に「Oh you are such a sweeet girl!  Areen’t you?」てな感じで、いきなり全開で奇声をあげている人(おもにおばちゃん)をみかける。
いままで人間と話していたときとはがらりと人格が変わってしまったようなそのテンションに、やっぱり怯む。

私が不安になったわけは、アメリカで子どもを育てるなら、こんな話し方ができなければ失格なんだろうか、と、思ってしまったからだった。

このいわゆるペアレンティーズ(当時はそんな単語聞いたこともなかったけど)は相当に難易度が高く思われた。発音とかボキャブラリーとかそういう問題じゃなくて、テンションを急にこんなに上げる技術は、自分には絶対ない、と思った。
しかもうちの元(当時は現役)夫が、男のくせにやたらに流暢にペアレンティーズを操るので、ますます不安がつのった。

YouTubeに「ペアレンティーズの話し方」という動画があった。むちゃくちゃ笑えるので、ぜひご覧いただきたい。https://www.youtube.com/watch?v=ZxmMfLBQOM8

ペアレンティーズを操るには、瞬時に人間としてそれまで培ってきた構えを捨てて、赤ちゃん(や犬)と直にコンタクトできるレベルのプリミティブさになれる技術が必要なのだ。
そしてアメリカ人には、これができる人がとっても多い。
勝手な決めつけだけど、たぶん、イギリス人や日本人には比較的少ないんじゃないかと思う。

そして、たぶん子育てを通過した中年の女性にはペアレンティーズがきわめて上手くなってる人が多い。

私はきわめてテンションの低い親であったとおもうけど、いつのまにか、知り合いのビーグル犬に(それほどテンションは高くないものの)ふつうにペアレンティーズ風に話しかけるようになっている。

やってみると分かるけど、ペアレンティーズは陰鬱な気分では話せない言語なのだ。

脳のスイッチを全部「プラス」に切り替えて、目の前の小さい赤ちゃん(や犬)に、もうとにかく無条件に無償に愛情をじゃんじゃん注ぐ、というのとセットなのであって、話しているうちにたちまち自分のほうもハイになってくる。脳内麻薬が活性化する言語である。

ちなみに、これが通用するのは私の知る限り人間の赤ちゃんと犬だけ。サルはどうだかわからない。

猫に対してペアレンティーズで話しかけようとしても、「お前何やっとん、何のマネやそれ」みたいな、冷たい視線を返されます。

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Why なぜ

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Google先生の検索窓に単語を入れると勝手に続きを親切に予測してくれるのが、時に妙な結果が集まってて楽しめることがある。
「なぜ」もおもしろい。

「Why」 と入力してみると出てくる検索予測は

Why do cats purr
Why do dogs eat grass
Why am i so tired
Why is the sky blue
Why do we yarn

なぜ猫はゴロゴロいうんだ
なぜ犬は草を食べるんだ
なぜわたしはこんなに疲れるんだ
なぜ空は青いんだ
なぜわたしたちはあくびするんだ

と、なんだか牧歌的ー。「みんなのうた」の歌の歌詞みたい。

ところが、日本語の「なぜ」で検索窓に入れてみると、

なぜなぜ分析
なぜ生きる
なぜベストを尽くさないのか
なぜ人を殺してはいけないのか
なぜなら英語

…と、まったく違った風景が広がるのだった。

日本の人びとに向かって、心の底から、お疲れさまです、と言いたくなる。

「なぜベストを尽くさないのか」はTVドラマのネタ本のタイトルだった。というところも、日本らしいといえば日本らしいと思う。

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Maroon マルーン

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Maroon て何色? と、かなり前から疑問だった。

『ランダムハウス英和大辞典』では「栗色、えび茶色」。
『リーダース英和辞典』では「栗色、えび茶、マルーン」。
『Oxford Dictionary of English 3rd Edition 』では「a brownish-red colour(茶色がかった赤色)」。
ウェブ版の『Collins』では「 a dark red to purplish-red colour(暗い赤から赤紫色にかけての色)」。

先日とあるファッション関連の記事を訳しててmaroonが出てきたのでまた疑問が再燃。

洋服の色を説明するのにmaroon を「えび茶」と訳してしまうとかなりイメージに差が出るように思って、結局「マルーン」とカタカナで訳した。
この記事で使われていた「マルーン」は、かなりワインレッドに近い色で、自分の持っていた「えび茶」のイメージと違ったからだったのだけど、調べてみると「えび茶」もまたかなり幅広い色なのだった。

日本語版Wikipedia では「マルーン(英: maroon)は、暗い茶色から、紫がかった赤にかけての色」とあり、英語版iには「is a dark brownish red color which takes its name from the French word marron, or chestnut」(暗い茶色がかった赤色で、フランス語の「栗」から来ている)とあって、ここでも意見が一致していない。
(マルーンが「マロン」から来てたって、知らなかった!)

で、Maroon で画像検索にかけてみると、こんな感じ。

英語の「Maroon 」で検索。
MAROON e
やっぱり、すごく幅がある。紫から赤茶色まで、これを同じ名前で呼んでも良いものか?と思うようなラインナップ。(Maroon 5 が入っちゃってるのは止むを得ませんね)。

日本語の「マルーン」MaroonJP乗り物系が多いようで、だいたい、一定してる。しかし、「あずき色」といったほうが良いような色に見える。

「えび茶色」で画像検索ebichaうーーん、これまた幅広い。

葡萄茶と書いて「えびちゃ」と読み、「海老茶」「蝦茶」とも書く。
『日本の色辞典』(紫紅社刊)によると、
「葡萄葛(えびかずら、または山葡萄)」の実が熟して赤紫色になったもので、その赤紫に茶を加えた色を葡萄茶とする。近代になって葡萄と蝦が混同され、伊勢海老の殻のような色を「海老茶」と呼ぶようになった。」
「この葡萄茶は明治注記から女学生や女教師の間に流行した袴の色で、彼女らを当時の人々は、平安の才女・紫式部にかけて「葡萄茶式部」とからかった。」
だそうです。なるほどー。もともと「ブドウ色」だったのに」海老が混同されたわけだ。

でもそれなら、英語のmaroon が栗の色(これは純然たる茶色ですよね)から紫までの色をさすようになったのはなぜなんだろう。

画像で拾ってみると、英語の「マルーン」も日本語の「えび茶」も、これはどう見ても茶色だろうというのから、藤色とか薄紫っていったほうがいいんじゃないの?と思う色まで、そのカラーバリエーションが同じような色味の幅になっているのが面白い。青味が入るかどうかでものすごく違う色になると思うんだけど、人の感覚というのは東西を問わず、赤っぽい暗い茶色から赤紫までを一括りにしてしまう傾向があるみたいだ。

で、「誰が見てもこれはmaroon」という中心値にあり、かつ「誰が見てもこれは葡萄茶」という中心値でもある色が、女学生の袴の色、であるようです。
100人の人に「マルーンて(もしくはえび茶って)どういう色?」とインタビューしてみたら、どのくらいばらつきがあるのだろう。
色の名前というのはデザイナーさんが使う「色見本」の番号のように細かく特定できるものだと思っていたのだけど、実は全然そうでもないようだ。

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Portmanteau かばん語

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先日、「ソークラ」について書きながら、日英の略語についてちょっと考えてみたあと、数週間たってから、2つ以上の言葉をくっつけて造られた言葉に「Portmanteau/かばん語」という名前がついているのを、初めて知った。言葉を扱う仕事に従事していながらとても恥ずかしいことに、今までこの言葉、知りませんでした。

「ポートマント-」という言葉はルイス・キャロルの造語。『鏡の国のアリス』でハンプティ・ダンプティがアリスにむかって「ジャバワッキー」という謎の詩の言葉を講釈する場面で出てくる。

“Well, ‘slithy’ means ‘lithe and slimy.’ ‘Lithe’ is same as ‘active’. You see it’s like a portmanteau – there are two meanings packed up into one word.”

「しなぬる(Slithy)というのはだな、『しなやか(lithe)』で『ぬるぬる(slimy)』だってことだ。『しなやか』ってのは『げんき』だってことだな。こいつは旅行かばん(Portmanteau)みたいなものなんだ。2つの意味が1つの言葉に入っているんだな」(拙訳)

と、ハンプティ・ダンプティはアリスに講釈する。
.
「Portmanteau」は、開けると中が2つの部分に分かれている旅行かばんだそうだ。
その旅行かばんのように「2つの意味が、1つの言葉に入っている」言葉。

英語版のWikiには、かばん語の例として「Gerrymandering」や「brunch」が紹介されている。

「starfish」のように、完全な形の単語をつなぎあわせたものは、複合語であって「かばん語」ではないという。複数の単語の一部ずつをつなぎあわせて、全く新しい概念を表すのがかばん語。

このWiki記事には英語のほか、アイスランド語、フランス語、ドイツ語、現代ヘブライ語、インドネシア語、などほかの言語の例も紹介されていて、日本語の例についても詳細な記述があった。

それによると、日本のかばん語で非常によく見られる形は「2つの語の最初の2音ずつを組み合わせた複合語で、和語、漢語、外来語のいずれかの組み合わせ」だという。
それぞれの例として「東大」(漢語)、「パソコン」(外来語)、「ポケモン」(外来語)、「カラオケ」(和語+外来語)が挙げられている。

でもちょっと待って。この例は正しくは「かばん語」ではなくて単なる略語じゃないの?

まず漢語の例として挙げられてる「東大」。これは「東京大学」というれっきとした固有名詞の単なる略で、「東京」と「大学」を合わせた何か新しい概念をあらわす言葉ではない。
「パソコン」は「パーソナルコンピュータ」の略であって、人間とコンピュータが合体したモノではない。
「ポケモン」も同様に既存の「ポケットモンスター」の単なる略。

「カラオケ」は、「空」と「オーケストラ」を合わせた言葉で、それまでになかった新しい概念をあらわしているので、かばん語だ。

日本語ではこういう「2つの単語から2文字ずつとって4文字」の略語がとても多い。
「ソークラ」の時にも挙げてみたが、イタカジ、イメクラ、サブカル、などなど、ほんとに異常なほど多い。

この4音節の略語というのは、四文字熟語などのユニットとならんで、日本語の中にひそみ、大事な役割を果たしている大きな骨なのではないかとすら思う。

4文字略語に外来語を取り込み「コンパクト化することで日本語との親和感が増して、言葉が表す概念も身近になありふれたものになる気がする」と「ソークラ」の項で書いたが、4文字化された言葉が伝播していく速度はたぶんもとの言葉よりも速いのだと思う。それに、略語化した言葉を使っているということは、その概念を「知ってるよー、もう咀嚼済みだよー」という宣言にもなる。

ところで、単なる略語ではないかばん語って何があるかな、と考えてみたけれど、4文字略語はじゃんじゃん出てくるのに比べて、かばん語はそれほどない。

「ジャパゆき」
「パチプロ」
「銀ブラ」

どれにも大正・昭和の香りが漂う。
うーんなんかもっと新しくて溌剌としたかばん語ってないものか。

(追記)

友人N嬢から「はぼき(はたき+ほうき)があるじゃないか!」とご指摘をいただきました。本当だ!
そういわれてみると、商品名にはかばん語が多い。

とくに、小林製薬は宝庫だった。
「熱さまシート」、「ナイシトール(おなかの脂肪が気になる方へ)」、「ナリピタン(耳鳴り改善薬)」、「ナイトミン(睡眠導入薬)」。
私のお気に入りは
「ムズメン(股間・内股などのかゆみ、かぶれに)」。これをかばん語と言ってよいのかどうか判断に苦しむところですが、ムズメン。いかがなものでしょうか。

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the shit hits the fan 最低最悪

2014-0915-1

英語の言い回しにはときどきとんでもなく独創的なのがあるけど、これはその中でもチャンピオン級だと思う。

The shit hits the fan = クソが扇風機に当たる。

その結果扇風機の周りに繰り広げられるであろう強烈な光景が嫌でも想像できてしまうではありませんか。

考えられる限り最低最悪の事態にさらに追い打ちがかかったような状況をひとことで説明するのに、これほどビジュアルに優れた表現はほかにない気がする。

下品な言葉なのでもちろんCEOのスピーチみたいなオフィシャルな場で使われることはありませんが、仲間内の会話ではビジネスの場でもじゃんじゃん使われてるはず。
これはもう、単に最悪というだけでなく、ありえないような不運や不手際の連続で最悪に輪がかかったような状況を言うのに使われる。

最近ではたとえば、某新聞の「吉田調書」騒ぎなどが、このthe shit hits the fan の好例ではないかと思います。

ほかにも下品だけど笑っちゃう言い回しとしては、
Up on shit creek without the paddle = クソの川をパドルもなしにさかのぼる

なんていうのもあります。これも泣ける光景だ。
まことに下品で申し訳ありません。

下品でカラフルな言い回しは、日本語ではあまり思いつかない。
the shit hits the fan に匹敵するほどビジュアル力の強い言い方がないものかと考えているんですが。

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