Karma カルマ

2015-1213-1

先日ビジネス通訳をしていて「karma」という単語が登場しました。

Karma って、アメリカ人はわりによく使います。

自分の善い行いや悪い行いが、自分に返ってくる、という仏教の思想が、70年代あたりにニューエイジ方面から輸入されて、一般に根づいたんじゃないかと推測。

日本語では「カルマ」の一般的な訳語は「業」だと思いますが、「業」というとなんだか非常に重い内容になってしまいます。というのは、日本で一般に「業」とか「カルマ」というと、輪廻転生の前世での行いが現世に現れている、という思想。現世でやっちゃった何かによる罰であって、自分の意思では簡単に変えることのできない、宿命的な力(「因業」「宿業」)を指すようです。

でもアメリカ人が「karma」という時には、まずほとんどの場合は前世のことなんかじゃなくて「今ここ」での行いが将来もたらす影響、または数年前の行いがもたらした影響について語っています。

日本語の「業」がポジティブな意味で使われることはまったくないと思いますが、アメリカ人はとてもカジュアルに「good karma」(善いカルマ)という言葉も使います。

善いことをすれば善いことが、悪いことをすれば悪いことがいずれは自分に返ってくるよ、という、「自然法則」のようなものとして「カルマ」を捉えている人が多いようです。日本語の「業」よりも、「報い」という言葉のほうが意味は近いかな。

キリスト教国でのほうが、仏教国であるはずの日本よりも「カルマ」という言葉と考え方が日常に浸透してるのが面白いです。すごく乱暴な言い方ですが、キリストの教えにも親和性があって、アメリカ人の精神にしっくり受け入れられる考えだからじゃないかしらと思います。

Netflixの人気シリーズ『House of Cards』(邦題は「ハウス・オブ・カード 野望の階段」)でも、ケヴィン・スペイシーが演じるアンダーウッド議員が秘書に

「Do you believe in karma?」(君はカルマを信じるか?)(←うろ覚え)

と尋ねるシーンがありました。

自分たちの陰謀の予期せぬ巻き添えでシークレットサービスの1人が職を失いそうになった時のセリフ。
結局、アンダーウッド議員はその上司に口をきいてクビにならずに済むようにしてあげます。

見捨てておくと「bad karma」(悪いカルマ)になって、いずれ自分の損害になるかもしれないというわけです。

まるで善い行いを市場で取引するみたいな現金な考え方ではありますが、それで世の中がうまくまわるなら、自分のカルマを意識するのは善いことですよね。

特に企業には、カルマについてぜひ積極的に考えてもらいたいものです。

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