ホリデー論争 Happy Holidays

2013-1226

Happy Holidays !

クライアントさんなど仕事でお世話になった方々にグリーティングカードを出した。
相手が個人で、クリスチャンであるとはっきり分かっているときのほかは、必ずSeason’s Greeting か Happy Holidays を使って、Merry Christmas は使わない。
クライアントさんには仏教の方もいるし、ユダヤ人もいるし、モスリムの人もいるかもしれない。特に言語業界は多文化多国籍だし。

でもこれだけ「ハッピーホリデーズ」が行き渡ってきたのはアメリカでも割合に最近のことだと思う。
いつぐらいから「メリークリスマス」に取って代わったんだろう。堀井憲一郎さんみたいな人がずんずん調査してくれたらいいんだけど。

と思っていたら、LAタイムズのこんな記事をみつけた。
A majority of Americans — 67% — say that they prefer people to say “Merry Christmas,” with only 18% saying that they’d rather hear “Happy holidays” according to a new Fairleigh Dickinson University’s PublicMind poll. (Another 15% say that they’re indifferent, or would rather people not say anything. Grinches!)
(Fairleigh Dickinson大の調査によると、アメリカ人のうち「メリークリスマス」という方を好む人は67%。「ハッピーホリデーズ」の方が良いと思う人は18%。(残りの15%は「どうでも良い」「何も言わないで欲しい」と、まるでクリスマス大嫌いの「グリンチ」のような回答だったとか)

そして記事は続いて、

“Support for ‘Happy Holidays’ is greatest among young people: 30% of Americans under the age of 30 say that they’d rather hear the more neutral greeting,” according to the poll results. By comparison, only 15% of people age 60 and older preferred that neutral greeting.
The poll found that 58% of Americans ages 18-29 and 70% of Americans age 60 and older still prefer “Merry Christmas.”
(でも30歳未満の層では、ニュートラルな「ハッピーホリデーズ」の支持者が30%を占める。逆に60歳以上ではその割合は15%。
18歳から29歳のアメリカ人中58%、60歳以上の70%が「メリークリスマス」の方を好んでいる)
http://www.latimes.com/nation/shareitnow/la-sh-google-doodle-20131224,0,1452207.story#ixzz2oeYwZA1S

この記事は、クリスマスイブのGoogle doodleが、ごく控えめに宗教色のないイラストだけで「クリスマス/ハッピーホリデーズ論争」をかわした、というのが主眼。
la-sh-google-doodle-20131224-001

こんな静かな、きれいなイラストでした。

「クリスマス論争」というのは、公の場で「Happy Holidays」というメッセージが「メリークリスマス」に置き換えられていくのを怒り嘆く人たちもいらっしゃり、その声がここのところ、多分「ハッピーホリデーズ」が増えていくのと比例して、大きくなっている現象。
トラディショナルな「メリークリスマス」でなぜ悪いか、アメリカはクリスチャンの国なんだからそれが嫌なら出て行け、くらいの勢いで、すごく怒ってる人がいるようなのだ。

怒る人びとは熱心なキリスト教徒の人が多いのだと思うけど、これは信仰の問題じゃないと思う。ちなみに私もクリスチャンですが、人に自分の方法を押しつけたり人の考えを良いとか悪いとか決めつけるのがキリスト的だとは思わない。ほんとうに信仰の強い人はいつも喜んでいるものだ、とパウロさんも言っています(意訳)。

古き良きクリスマスの伝統が、悪しき流行によって破壊されつつある、と感じるその焦りはなんとなく想像できないでもない。昔からそこにあった大切なものが、後から来たものに疎んじられて小さくなってしまうのは悲しいことだ。
でももうクリスマスはとっくにショッピングモールのサンタとトイザらスに乗っ取られてしまっているではないですか、ねえ? 「ハッピーホリデーズ」に変わることで何が変質するというのだろうか。それを言うならサンタもクリスマスツリーも、最初からキリスト教とは何の関係もないではありませんか。

DSC_5955

ところで、日本でクリスマスが「ケンタッキーフライドチキンまたはそれに準ずるチキンを食べ、サンタと苺の載った生クリームのケーキを食べる日」になったのは、いつぐらいからなんでしょう。これについて調査をしたらちょっと面白いレポートになりそうだと思う。そしてこれがいつまで続くんでしょうか。

「ケーキとチキン」がまだゴージャス感のあるごちそうだった1970年代に定着したものだと思うんですけど、21世紀になってもまだ続いているっていうのが面白い。

こう考えると、伝統とか文化って結構いい加減なもんだなと思えてくる。
だからといって、悪いというわけではありません。日本文化とケンタッキーフライドチキン。100年後には全く違うものに進化しているかも。

バブルの時期に始まったと思われる「クリスマスイブは恋人とお洒落なレストランで食事して高級シティホテル宿泊」でなければルーザーだという「伝統」は、現在どのくらい残ってるのでしょうか。

にほんブログ村 英語ブログ 英語表現・口語表現へ

エンパワーメント Empowerment

2013-1217empowerment

先日訳した資料の中に、従業員が自分の会社や上司をどう評価するかという項目の一つとして、「きちんと Empowerment がされているかどうか」というのがあった。

これも訳しにくい言葉だと思ったら、もうカタカナ語になってるらしい。

オンライン辞書には「権限委譲」「権利付与」という漢字熟語の訳語が出ているものの、それだけだと背景が取りこぼれてしまう。
ウィキペディアにはカタカナで「エンパワーメント」という項目があって、

個人や集団が自らの生活への統御感を獲得し、組織的、社会的、構造に外郭的な影響を与えるようになること

と定義されている。

会社の中でいうなら、部下に、いちいち細かいことまで指図をせずに、仕事を自分の裁量で仕切る権限を持たせ、判断力と自主性とリーダーシップを身につけるような場とシステムを用意する、というような意味だろうし。

マイノリティや女性の empowerment といえば、これまで社会制度の中で与えられていなかった権利を制度上獲得すること。権利による実益はもちろんのこと、「統御感」を得ること、つまり「パワー」を手に入れたという実感を得ることがまず要。

70年代以降、アメリカの公民権運動を経て、女性、障害者、先住民などそれまで公然と差別されていた層からの異議申し立て運動がつぎつぎに高まるなかで、出てきた言葉だったのだ。

だから実はアメリカでもここ半世紀ほどの間に、理想として始まり、要求が高まる中で、ようやく政府や企業の間で制度として定着し、最近やっと常識になってきたばかりの考え方/言葉。

「権利委譲」というだけでは、なんだかはんこを押した土地の権利書でも渡された感じで、「パワー」を与えられた側の高揚感までは伝わらない。

ビジネス方面でエンパワーメントというのがなぜ注目されるかというと、パワーを与えられることで、その人の意識が変わり、仕事の仕方が変わり、成果が上がる、という期待がこめられているのだろう。

漢語の中にそういう考え方を表す熟語ってないんだろうか。孟子や老子の教えにあってもよさそうな気がするんだけど(←無学)。

そして、このカタカナ語になった「エンパワーメント」で、本当にこの言葉のもつ強い意味が伝わるんだろうか。なんだかもっと良い言い方がありそうな気がして背中がむずむずする。

にほんブログ村 英語ブログ 英語表現・口語表現へ

そんなヒマはないのよ Luxury of time

2013-1210

アメリカ人と仕事していると、

「In an ideal world we can do such …..but we don’t have such luxury of time…」

(理想的にはそうできたら良いけど、現実には私たちにはそんな時間はないから…)

というようなことが言われているのをよく聞く。

Luxury of time

というと、ビーチに面した優雅なスパサロンで一日背中を揉んでもらってるような響きがある。

別にそこまで暢気に仕事をしたいわけじゃないんだけど? と、もし面と向かって言われたらカチンときそうな言葉でもある。

日本の人もめちゃくちゃ忙しそうだけど、アメリカ人も企業の中では忙しそうにしていないとダメな人の烙印を押されてしまうのでみんなきゅうきゅうとして、優雅な時間なないのよ!タイムイズマネー!と早足で歩いている感じがする。すくなくとも外見は。

アメリカの国民の祝日は日本の3分の1くらいしかないし。

実は世界で一番休んでないのはアメリカのワーキングピープルかもしれない。
日本みたいに長々と残業してる人はたしかにあんまりいませんが。

にほんブログ村 英語ブログ 英語表現・口語表現へ

やどりぎ Mistletoe

IMG_6642

スーパーに行ったら、入口のとこにあった。Mistletoe/やどりぎ。

Rockinaround the Christmas tree at the Christmas party hop. Mistletoe hung where you can see every couple tries to stop…

この季節になると何度も何度も歌の歌詞で聞くけど、あんまり本物は見たことなかった。6ドルだって。

売ってるの見たのは初めて。

クリスマスツリーと同様、暗い季節に家の中に新鮮な緑を飾る、北の国の伝統。

Tradition of Mistletoe 
というサイトには、
”In ancient times the Druids believed that mistletoe would bring good luck and health.”
(いにしえのドルイド教徒たちは、やどりぎが幸運と健康をもたらすと信じていた)
なんて書いてありました。

やっぱりクリスマスの伝統にはケルト文化の色が濃いーなーと思わせるアイテムです。

 

にほんブログ村 英語ブログ 英語表現・口語表現へ